独学で社会保険労務士試験を受けてみた 不合格体験記2024

受験体験記
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2024年10月2日、8月に行われた社会保険労務士試験の合格発表が行われた。受験者の一人として、(自己採点で不合格とわかっていても)恐る恐るサイトを見に行って不合格であることを確認した。

合格発表 | 社会保険労務士試験オフィシャルサイト
合格発表 | 社会保険労務士試験オフィシャルサイトです。社会保険労務士試験に必要な証明書、申込書などのファイルをダウンロードできます。また、試験に関する最新情報を掲載しています。

春に思い立って社労士の勉強を始めて5ヶ月。仕事が人事労務関係というわけでもない上、独学という明らかに無謀なチャレンジだった。不合格という結果も当然だ。

今回受験するにあたっては、過去の受験者の体験談をいろいろと参考にさせてもらった。不合格ゆえ大きな顔はできないのだが、せっかくなので私も少し書いてみることにした。結論から言うと、基本的に初学者は予備校に通うか通信教育を受講した方がいいと思う。

使った教材

テキストと問題集

TACのみんなが欲しかったシリーズ(2024年度版)を使った。私が読んだ独学による合格体験記では大体このシリーズかユーキャンのテキストを使っていて、本屋で実物を読み比べてこちらを選んだ。

上記の基本問題集だけで合格レベルに達するには難しいが、私のような初学者にとってはこの問題集のレベルでさえかなりキツいものがあった。本当は同シリーズの合格のツボもやりたかったが、残念ながらそこまで手が回らなかった。

また、社労士Vの判例集は一度だけでも読んでおくと、法律について理解が深まるのでおすすめだ。

直前期にはTACの無敵の社労士シリーズの3だけ購入した。法令改正や白書・統計に関する問題演習も充実していて、真面目にやれば十分な対策になると思われるが、じっくり取り組むことはできなかった。

アプリ

社労士試験向けのアプリはいろいろあるが、課金して使っていたのは秒トレだけだった。選択式問題の勉強にもってこい。なお、このアプリは一度問題を購入すると、その後もずっと使い続けられる。

社会保険労務士
資格対策アプリ「秒トレ」(社労士)で試験対策!合格者から高い評価を得た選択式対策の決定版アプリ。

過去問

過去問はみんなが欲しかったシリーズも購入したが、結局過去問ランドをメインに使っていた。アカウント(必要なのはメールアドレスのみ)を作らないといけないが、解説が無料とは思えないほど充実しているし、勉強記録をかなり細かく残してくれるので便利。

社労士過去問ランド
社労士過去問ランドは、社会保険労務士試験で出題された過去10年分の過去問題(択一式及び選択式)の学習環境を提供する無料WEBアプリケーションです。一問一答をはじめ、おすすめ機能が満載です。

直前期は過去問に力を入れていたのだが、過去問より基礎問題集に戻りテキストの読み込みに力を注ぐべきだったと思う。なぜなら、今年の択一式問題はこれまでのものと少し傾向が変化していたからだ。さらにいえば、法改正や統計ももっと勉強する必要があった。この辺りを考えると、大手予備校が教えてくれる直前期の学習のノウハウや最新情報のまとめなどが、最後の追い込みには不可欠なのかもしれない。

模擬試験

TACやLECの会場模試を受けるつもりだったのができなかったため、予想模試を購入した。

社労士試験は午前午後と長丁場なので、可能なら会場模試を一度は受けておいた方がいいと思う。特に、1日がかりの試験から離れた期間の長い社会人ほど、会場での模試を体験すべきだろう。体力気力の落ちた中年は、試験当日に何を食べるか、休み時間をどう過ごすかということまで事前に考えておいた方がいい。

試験当日の失敗

受験地は東京の大学だった。

社労士試験は会場に当たり外れがあるようで、例えば同じ東京の試験会場ビックサイトは空調が効きすぎる巨大会場にパイプ椅子で、トイレは激混み、試験終了後には解答用紙を集めるだけで十分以上かかったという。幸い私の受験会場は講堂で、空調もちょうど良く、割と快適に受験できたと思う。

午前中の選択問題は比較的サクサクと解けて、終了30分前に退室した。近くのコンビニでパンと唐揚げ、ジュースを買ってお昼にしたが、多分これがまずかった。午後の試験開始、強烈な眠気に襲われたのである。トイレに行って水を飲んで眠気を払おうとしたが、はっきり言ってまともに試験問題に取り組めたとは言い難い。昼に食べた糖分が、緊張による寝不足と合わさってひどい眠気を招いたのだろうと考えている。

過去問や予想模試の経験から、全問解くのに2時間ほどと見積もっていた。しかし、眠気のせいで進みは遅く、結局全問題を終わらせるまでに2時間半くらいかかってしまった。

おそい来る眠気と戦いながらなんとか全問の見直しを終えて、時計を見ると残り30分。あとは試験終了まで寝ていた。

これで受かったなら格好もつくが、そもそも予想問題ですら合格点など一度も取れていなかった。当日の夜に自己採点をやるつもりだったが、各予備校がなかなか午後の解答速報を出さなかったので、結局自己採点は翌日に行った。不合格だった。

再受験するなら通信教育を受講する

初学者にとって、社労士試験は5ヶ月500時間ぐらいの勉強量では歯が立たない代物だった。加えて言えば、直前期に過去問ばかりやっていたのも良くなかった。今回は過去問にはなかったタイプの問題が出題され、より深い理解が求められる問題が多かったように思う。過去問は大事だが、基礎をおろそかにしてはいけない。

今の所まだ決めかねているが、もし来年も社労士試験を受けるなら、通信講座を受講することを検討すると思う。社労士試験はとにかく範囲も広いし、初めて聞く単語やよくわからない概念も多かった。わからない点を専門家に質問できる環境が欲しかったし、膨大な範囲と量を効率よく勉強するためのノウハウが必要だった。

逆にいえば、問題集やテキストの解説を読んである程度すんなり理解できるレベルの人ならば、無理に高額なスクールに行く必要もない気がする。例えば社労士事務所に勤めていたり、会社で人事労務の仕事をしているような人だ。

実際、社労士試験の受験経験者10人ほどに話を聞いたところ、独学者がほとんどだったにも関わらず、合格した独学者は一人で、もう一人の合格者は1年かけてスクールに通っていた人だった。ネット上には独学で社労士試験に受かったという体験談が山のようにあるが、今年私が密かに追いかけていた受験生のうち、完全独学で受かったという人は誰もいなかった。noteなどで何人かの社労士受験生を密かに追いかけていたが、受かった人の多くは複数回受験者で、今年度もしくは過去にスクールに通っていた人たちばかりだった。

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まとめ

  • 社労士試験の独学は厳しい。初学者ほど予備校の受講を検討すべき。
  • 過去問だけでは対応できない。
  • 会場模試は可能なら受ける。
  • 試験当日の体調を整えて受験する。
  • 知識は役に立つので、勉強して後悔することはない。
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